少しずつ普及が進む電気自動車(EV)ですが、外出先で充電が無くなったら…と不安になりますよね!
ガソリンスタンドに比べて、EV充電スタンドはまだまだ街中には普及していない事から、
自宅にEV充電器を設置したいと考えている方が多いのではないでしょうか?
この記事では、EVの購入を検討されている方に、自宅へのEV充電器設置、自宅充電について大事な3つのポイントからご紹介します!
この記事でわかること
自宅に設置するEV充電器の種類
EVの使用頻度とオススメのEV充電器
駐車環境とEV充電器
EV充電口
EV充電器の価格
EV充電器の工事費用
EV充電器と契約容量(アンペア数)
ガソリン代との比較
目次
設置するEV充電器はどんなもの?
ご家庭への設置は普通充電器!
EV充電器には「急速充電器」と「普通充電器」があり、それぞれ出力が異なります。
急速充電器は名前の通り出力が大きく短い時間でEVを充電できるメリットがありますが、
使用頻度が多いとバッテリーが劣化しやすくなるデメリットも存在します!
このため、自宅設置の場合バッテリーに優しい普通充電器を設置することが一般的です。
ポイント①:EVの使用頻度別のオススメ充電器!
普通充電器の出力は一般的に3kWまたは6kWと製品が分かれていますが、
全ての人にお求めやすい3kWがオススメかというと、実はそうではないんです!
こんな方には3kWがオススメです!
日常的な走行距離が短い(近隣へのお買い物、街乗り)
使用頻度が少ない(休日のみEVを使用する)
こんな方には6kWがオススメです!
日常的な走行距離が長い(長距離の外出が多い)
使用頻度が多い(通勤にもEVを使用する)
例えば、日産アリアを3kW・6kWそれぞれで充電した場合、充電時間にはこのような差がでます。
3kW:約25.5時間
6kW:約12.0時間
※1. 日産アリア(66Whバッテリー搭載車)の場合
※2. バッテリー温度が約25℃、残量警告灯が点灯した時点から、満充電までのおおよその時間(日産HPより)
6kWでも約12.0時間と聞くと、充電にはかなりの時間を要するものと感じてしまいますが、
この時間はあくまで、残量がほとんど無い状態から満充電までの時間です。
日産アリアの場合、航続距離(1回の充電で走行できる距離)が470km(WLTCモード)であること、
日常的に運転終了後に充電器と接続することを考えると、
普通充電器でストレス無く十分にEVの使用が出来ると言えます!
特に6kWの充電器であれば3kWに比べ約2倍の充電速度が出せることから、
走行距離や使用頻度が増えた場合でもより快適なEVライフを送ることが出来るでしょう!
せっかくお金をかけて設置工事を実施するのであれば、
生活スタイルの変化に備えて6kWのEV充電器を設置するのも一つの選択だと思います!
一方で、日産の軽EVのSAKURAのようにEV側が3kWまでしか対応していない場合もあります。
6kWのEV充電器を接続した場合、自動的に入力が3kWに制限されてしまう仕様です。
購入を検討しているEVが何kWまでの入力に対応しているかは確認しておく必要がありますね!
ポイント②:駐車環境とEVに合わせた設置が必要!
駐車環境別の設置イメージ
普通充電器には大きく分けて次の2種類のタイプがあります。
コンセントタイプ:壁面に直接設置
スタンドタイプ:壁面から離れた位置に設置
ご自宅の駐車環境は次の画像のどちらかと似ていませんか?
コンセントタイプ、スタンドタイプの設置イメージはこちらです。
充電時の利便性を十分に確保するためには、
駐車スペースに近い位置にEV充電器を設置することが必須です!
では、「EVに合わせた設置が必要」とはどういうことでしょうか?
実はEVは充電口がガソリン車の給油口と比べ、とても複雑になっているのです!
ガソリン車では少なくとも左右のどちらかに給油口がある場合がほとんどです。
イメージ図ではコンセントタイプは車体左側、スタンドタイプは車体右側に充電器を接続していますよね。
実際のEVの充電口の複雑さは次の画像で伝わると思います。
実際の充電口はどうなっている?
日産リーフのようにEVならではの、フロントグリルに充電口が設置されているものもあります!
プラグインハイブリッド車であればガソリン給油口もついているため、更に複雑になります!
また車種によって充電口の設置位置が異なるだけでなく、充電口内の配置も異なっています。
三菱アウトランダーPHEVでは普通充電口が左側ですが、日産アリアでは右側にありますよね!
このようにEVによって充電口の位置や配置は違っているのです。
実はスタンドタイプのイメージ図も一見すると壁に近そうに見えますが、
充電口が車体後方右にあるために、スタンドタイプの充電器を設置しているのです!
購入を検討している、EVの充電口の配置等は必ず押さえておく必要があります!
基本的には国産EVは差込口が統一されており同じケーブルにて充電が可能ですが、
TESLA社EVのように特殊な差込口のEVがある点も注意しなければならないポイントです。
従って、「駐車環境とEVに合わせた設置が必要!」なんです!
EV充電器とEVを接続するケーブルの長さには限りがあるため、
例えば充電口の配置が想定と反対側で、EV充電器・ケーブルが実際の充電口に届かなければどうなるでしょう?
充電ケーブルの交換で済めばまだ良いですが、
最悪の場合、敷設した配線の引き直しといった再工事が必要になる可能性もあります。
この手のトラブルは後を断ちませんが、EVの複雑さが大きく影響しています。
従って、一般の工事業者では、本当に最適な設備のご提案をすることが非常に困難でしょう。
EV本体に関する知識、つまりクルマに関するノウハウを持ち合わせている業者を選択することが、
快適なEVライフを実現するために不可欠であると言えます。
ポイント③:費用面も気になりますよね!
EV充電器の設置には次のような費用が想定されます。
EV充電器本体の購入費用
EV充電器の設置工事費用
契約容量(アンペア数)の変更に伴う電気料金変動
EV充電器と工事でいくらぐらいかかるのか?
コンセントタイプで¥110,000~、スタンドタイプで¥400,000~となります!
(基本工事費込, 税込, 当社価格)
※建物の構造、設置状況によって追加工事が必要な場合があります。
【コンセントタイプ】
メリット:低価格
デメリット:出力3kW以下, ケーブルを別途用意する必要がある(車体に付属する場合もあります。)
【スタンドタイプ】
メリット:出力3~6kW, 壁面から離れた場所でも使用可能
デメリット:高価格
前述の通り、3kWで十分と考えた場合でもご家庭の駐車環境等により安価なコンセントタイプではなく、
スタンドタイプでないと設置出来ない場合もあります!
利用予定のEVと設置環境についてはしっかりと確認しておく必要がありますね。
EV充電器は3kWで約15A、6kWで約30Aの容量が必要となります。
契約容量(アンペア数)と聞いて、ご家庭が何アンペアで契約しているか思い出せるでしょうか!
日常の中でご家庭の契約容量を気にする機会は少ないと思います。
電気の契約容量は同時に使用できる電化製品の数に関わってきます。
戸建ですと、40A~50A前後のアンペア数にて契約している場合が多いと思われます。
例えば、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機・照明を同時使用した場合、
使用容量は約17アンペアとなります。
この状態でEV充電器を同時に使用すると、このようになります。
3kWの場合:約32A
6kWの場合:約47A
40A契約の場合、3kWであれば契約容量を超えないため使用できますが、
6kWの場合は契約容量を超えるため、使用できません。
俗に言う、「ブレーカーが落ちる」現象が発生します!
EV充電をしている時は特定の電化製品が使用できない、となったら不便ですよね。
EV充電器設置工事の中で、電力契約の状況確認や変更申請等を代行してくれる業者もあります。
また、契約容量を変更すると、電気料金の基本料金が変動します!
契約容量を変更した場合でも、使用量に応じた電気料金は変動しない点もポイントです。
ガソリン代に比べて安くなるのか?
電気料金の高騰が続く中、EVにするのが不安だという方もいるでしょう。
ガソリン車(ガソリン代)とEV(電気料金)を比較すると、次のようになります。
ガソリン車(ガソリン代):¥4,233 / 月, ¥50,801 / 年(20km/L, 169円/L)
EV(電気代):¥3,225 / 月, ¥38,700 / 年(7km/kWh, ¥26/kWh)
※月間走行距離:501kmと仮定し日産社のシミュレーターにより試算した参考数値
走行距離や使用頻度、kWh当たり電力単価によって変動しますが、参考数値上では、
年間約¥12,000円の節約になります。
EV充電器設置を任せるなら
ここまでご紹介した通り、EV充電器の設置にはクルマ・住宅の両方のノウハウが欠かせません。
弊社が属するアイエーグループでは、建設不動産事業の他、オートバックス店舗を運営しております。
お客様に最適な住宅設備をご提案させて頂きますので、EV充電器設置をお考えの際は是非、ご相談くださいませ。
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